2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

小川一水 天冥の標Ⅸ ヒトであるヒトとないヒトと

前巻に引き続きメニー・メニー・シープ政府と救世群の戦いが続く中、救世群との和解を実現しようと動き出すイサリは単身エウレカに潜入するが、そこで囚われてしまう。だが救世群も一枚岩ではなく、ミヒルに反感を持っている者もいるようだ。 この辺りまで進…

村山斉 宇宙は何でできているのか

これは幻冬舎新書から出ている素粒子物理学の入門書。文系の私などにはとてもややこしくて考えたくもない素粒子物理学について数式なしで分かりやすく解説した本。 宇宙の起源とかビッグバンやダークマターなどの暗黒物質などについて考えるには素粒子論は避…

小川一水 天冥の標Ⅷ ジャイアント・アーク

前巻から300年後。これまで6巻8冊をかけて語られてきた人類の歴史を経て、ついに第1巻の時間に戻った今巻は「PART1」「PART2」の2冊に分かれているのだが、それぞれが違う内容になっている。 「PART1」は第1巻「メニー・メニー・シープ」で起こった内容を別…

小川一水 天冥の標Ⅶ 新世界ハーブC

前巻から直接続く第7巻。 ジニ号は救援に来た「恋人たち」のシェパード号ともどもセレスに墜落、なんとか生き延びたアイネイアとミゲラはスカウトの友人たちがセレスの地下施設「ブラックチェンバー」で多数の子供達と共に生き延びている事を知る。 そこで友…

小川一水 天冥の標Ⅵ 宿怨

第5巻から150年ほどのち。救世群のリーダー、ヤヒロ家の少女イサリは自然公園的なコロニー「スカイシー3」で遭難しかけていたところを少年アイネイアとその友人たちに救われる。しかし救世軍は秘密裏に異星人と接触し人類に戦いを挑もうとしていた。穏健派の…

小川一水 天冥の標Ⅴ 羊と猿と百掬の銀河

第5巻は前の巻から十数年後に小惑星パラスで農業を営む中年男タック・ヴァンディの物語と、この連作の当初から関わっている超知性ノルススカインの来歴が交互に語られる。 はっきり言ってこの二つの物語は全くと言っていいほど繋がりがない。 タックのパート…

小川一水 天冥の標Ⅳ 機械じかけの子息たち

第3巻で救世群によるドロテア・ワット強奪未遂事件の数年後。救世群の青年キリアンが意識を取り戻すといきなり全裸のアウローラという少女に出会いそのまま関係を持つ。そのあとも記憶を失ってはアウローラと出会い関係を持つ事を繰り返す。アウローラは「恋…

小川一水 天冥の標Ⅲ アウレーリア一統

第3巻は第2巻から一気に300年ほど後の時代へと進む。24世紀、人類は宇宙に進出し小惑星帯に無数のコロニー国家を形成していた。2310年、小惑星国家ノイジーラント大主教国の宇宙軍、強襲砲艦エスレルの艦長アダムス・アウレーリアは海賊を掃討する任務の途中…

小川一水 天冥の標Ⅱ 救世群

別な惑星の話だった第1巻とは打って変わって第2巻は21世紀の地球が舞台。2015年、パラオのプーロッソル島というリゾート地で未知の疫病が発生。駆けつけた日本人医師児玉圭伍らだったが、重症の日本人女子高生千茅と謎の男性ジョプ以外は全員死亡してしまう…

小川一水 天冥の標Ⅰ メニー・メニー・シープ

これは全10巻17冊という大長編SFの第1巻。上下2冊。 西暦2803年。入植300周年を迎える惑星ハーブCの植民地メニー・メニー・シープ。東西70km、南北40kmの島国だ。化石燃料がないこの星では、300年前に住民を地球から連れてきたが事故で墜落した移民船シェパ…