村山斉 宇宙は何でできているのか

これは幻冬舎新書から出ている素粒子物理学の入門書。文系の私などにはとてもややこしくて考えたくもない素粒子物理学について数式なしで分かりやすく解説した本。

宇宙の起源とかビッグバンやダークマターなどの暗黒物質などについて考えるには素粒子論は避けて通れない。ここでは概念としての素粒子物理学を言葉で解説してくれるので非常にわかりやすい。私はSFファンである前に宇宙ファンなのだが、もうバリバリの文系で数学や物理学なんて大の苦手なのでこういう本は大歓迎だ。

でも前回「人生が変わる宇宙講座」という似たような本を読んだ時も思ったのだが、正直素粒子論は重要な宇宙論だという事はよくわかっているんだけど、星雲・星団や系外惑星とか実際に目に見える(であろう)ものについて考えたほうが楽しいな。そういう方には岩波新書「系外惑星と太陽系」「地球外生命」をお薦めする。