Star Trek : Strange New Worlds 第5話、第6話

第5話「Spock Amok」うーん翻訳不能(笑)タイトルについては後述。

ゴーンとの戦いで傷ついたエンタープライズは修理と乗組員の休養を兼ねてスターベース1に寄港。チャペル、オルテガらクルーたちは遊びに出かけるが、パイクはロンゴビアンという宇宙人と交渉中。スポックは婚約者ティプリンクと再会するがどうも気持ちがかみ合わず、精神融合を試みるがなんと心が入れ替わってしまう。ナンバーワンとラ・アンは下層デッキのクルーが「エンタープライズ・ビンゴ」という遊びをやっていることを知り自分たちも始めるが… という感じの今回はコメディ回。

とにかく今回はこれまでと比較にならないくらい英語が難しい。セリフ自体も多いし、バルカンの言い回しも出てくる上に同時に3~4個のエピソードが進行するのでとにかく理解するのが難しい。「エンタープライズ・ビンゴ」がどういう遊びなのかも結局よくわからず。 どうやらチャペルはスポックに惹かれている模様。

ちなみにチャペルを演じているのはオーストラリアの女優さんでJess Bushさん30歳。 ティプリンクを演じているのはカナダ人(?)のGia Sandhuさん。めっちゃ細い。

さて今回の「Spock Amok」というタイトルだが、Amokには「狂乱する・取り乱す」「困惑する」などの意味があるので、直訳すると「スポック困惑」という感じになる。TOSに「Amok Time」というエピソードがあったがそれを踏まえたゴロ遊び的なタイトルで、さほどこのタイトルには意味はないし、もし邦題をつけるなら「エンタープライズ・ビンゴ」のほうがいいかもしれない。

 

第6話「Lift Us Where Suffering Cannot Reach」直訳すると「悲しみの届かぬ場所へ我らを導き給え」という感じだろうか。

惑星マジャリスを訪れたエンタープライズはこの星の重要人物の少年「ファースト・サーヴァント」の誘拐未遂事件に遭遇。少年とその父ガマル、国家元首でパイクの元恋人のエローラを救出するが、その後の調査で誘拐計画にガマル自身の関与が疑われる。誘拐が再度起こるものの少年を救出しマジャリスへ届けるが、そこでパイクはファースト・サーヴァントの真実を知ることになる。

今回は英語もさほど難しくなく理解しやすかったが、内容的には前回とは打って変わってシリアスで衝撃的な回。ぶっちゃけファースト・サーヴァントはマジャリスの平和を保つための一種の生贄なのだが、これはもろにル・グィンの傑作短編「オメラスから歩み去る人々」(「風の十二方位」に収録)を連想させる内容で、あの作品のパラフレーズだともいえるだろう。

観た後すごく後味が悪い回だが、未知の文化に触れるということはこういうことなのだろうか。ちなみに第2話以来全く出番のなかったサム・カークが久々に、しかし全くのチョイ役で登場。いつか彼が活躍する事あるのかなあ。