ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

2019年 米

2014年の「ゴジラ」、2017年の「キングコング・髑髏島の巨神」に続く「モンスターバース・シリーズ」第3作。

怪獣たちを研究・封印・管理する組織「モナーク」の中国基地が過激派に襲撃され、怪獣をある程度コントロールできる機械「オルカ」が奪われ、モスラが逃げ出すという事故が発生。過激派は南極で封印されていたモンスター・ゼロと呼ばれる怪獣の封印を解いてしまう。ところがこれは地球の常識が通用しない宇宙から来た強力な怪獣ギドラだった。ギドラの影響で世界各地の怪獣が目覚め世界は大混乱に陥る。ギドラに立ち向かえるのは前作でのムートーとの闘い以来行方不明だったゴジラだけだった。

というわけで、アニメ版とは打って変わって怪獣同士のバトル満載の痛快作になった。前作に比べてたった5年でモナークの組織がやたらに巨大化していて、独立した戦闘機部隊まで持っているのはおかしいし、過激派に加わる女性科学者エマがあまりにも浅薄なこととか、重要なアイテムなのにオルカの管理が杜撰な過激派の皆さんとか、唐突に登場するオキシジェン・デストロイヤーとかツッコミどころももちろん多いのだが、そういう欠点は観ていてあまり気にならなかった。

前作「ゴジラ」では怪獣をあまり見せない演出で、私個人的には好きだったんだけど一部単純なファンに評判が悪かったようだが、今回はそういう凝りすぎな演出もなくストレートな内容で非常に面白かった。怪獣の戦い方も、特にラドンと戦闘機部隊との空中戦はかなり新鮮な動きで驚かされた。ただ、前作から引き続き登場の重要な登場人物が死んじゃったのは残念。

あと前作で伊福部昭の音楽が全く使われていなかった点が不満だったのだが、今回はちゃんと聞こえてきた。ついでに「モスラの歌」のメロディも。

チャン・ツィイーが中国人科学者の役で出ているんだけど、これがモスラの小美人をイメージしたのか双子の二役。でも双子が同時に画面に映らないので全く気付かず、なんで彼女ここにいるの?と思ってたらそういうことだった。これは説明不足でしょ。

あとラドンって、なぜか英語では「RODAN」なんだね。