カウボーイビバップ

1999年に日本で製作された同名のアニメシリーズを海外のスタッフ・キャストでドラマ化したもの。全10回がNetflixで先日公開された。私は原作アニメのファンなので早速観た。日本語吹き替え版はアニメのオリジナルキャストというのも話題だったが、日頃映画もドラマも吹き替えは見ないのでこれも字幕版で視聴。 

メインのキャラはもちろんゲストキャラまで含めてアニメに登場したキャラクターを完全再現し、太陽系の各惑星をテラフォーミングして人類が居住していて雑多な文化を形成しているというあの独特の世界観を見事に映像化している。ジュン・チョーのスパイクは、最初はイメージが違うなあと思いながら見始めたけど、よくアニメのスパイクの立ち居振る舞いを研究してる。見てるうちに違和感はなくなった。黒人になったジェット、ラテン系のフェイも最初はあれれと思ったが、見てると全然気にならない。他のチョイ役キャラもよく実写化できてると思う。実写のビバップ号や各惑星の風物はかなりリアルに描かれている。でもってほとんど説明がないところもいい。

やはりドラマなので、アニメとは違う部分も多いのは仕方ないことなのだが、特に気になったのがアニメでのラスボスキャラだったヴィシャスと、事実上のヒロインであるジュリアのキャラクターだ。アニメではギャング団「レッド・ドラゴン」のメンバーだった主人公スパイクは親友だったヴィシャスとジュリアを奪い合った挙句、ヴィシャス一派の襲撃を受け、スパイクは死亡したとされ、ジュリアは逃亡したとなっていたが、こちらではスパイクが死亡したことになっているのは同じだが、ジュリアとヴィシャスは結婚(!)している。ヴィシャスがなんかいまいち凄味がないのも気になるが、アニメでは最高にかっこいい女性だったジュリアが、ドラマでは美人だけどそれ以外に特に魅力がない全然普通の女で、スパイクがなぜ惚れたのかさっぱりわからない点が大マイナス。

とはいえアニメとは違う方向に進むシーズンラストでは、ああそのためのキャラ変だったのかと納得。そして最後の最後にエドが登場。ああ第2シーズン早く観たい。

ところでNetflixさん、「スペースダンディ」も実写化してよ(笑)