機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ

今年公開された「ガンダム」シリーズ最新映画。早くもNETFLIXなどネット配信で登場。

シャアの反乱から十数年後。宇宙世紀でいえば110年代の中盤。地球へ向かうVIP専用高級シャトル「ハウンゼン」は反連邦組織マフティーを名乗るテロリストの襲撃を受ける。ハウンゼンに乗り合わせたハサウェイ・ノアは乗り合わせた軍人ケネス・スレッグと共闘してテロリストを退けるが、実はハサウェイこそがマフティーのリーダーだった。同じく乗客でニュータイプっぽい少女ギギ・アンダルシアに正体を見抜かれてしまうハサウェイだったが…

いやまず作画が背景、人物、メカいずれも素晴らしくきれい。風景などは実写化と見まがうほど。ストーリーもモビルスーツ戦は最低限にとどめて人間模様の描写が非常に緻密。冒頭はテロリストに対する生身でのアクションというもはやロボットアニメとは思えないオープニングだし、中盤でマフティーの舞台の空襲を受け深夜の街をギギの手を引いて逃げ惑うシーンは極めてリアルで、かつてガンダムシリーズでこういうシーンがあっただろうか。確かに「F91」や「ユニコーン」で空襲のシーンはあったが、ここまで観客が登場人物と一緒に恐怖を感じるようなものはなかったと思う。

この二つのシーンが強烈なので、終盤のクスィーガンダムペーネロペーの2機のガンダムが対決するモビルスーツ戦が、これ単体で見ればかなりいいシーンなのにちょっと割を食った感はある。

これは3部作の第1作なのだそうで、まだまだ物語は始まったばかり。謎ばっかなのでまだストーリーについて評価することはできないが、至極まじめな作品で声優の演技を含めとても好感を持った。

さていつ次の見れるんだろう。コロナのせいもあって製作止まってるらしいけど。