2人のローマ教皇

朝から大雨で何もすることがなかったのでNETFLIX映画「2人のローマ教皇」を観た。ヨハネ・パウロ2世の死去に伴って行われたコンクラーベ。保守派のラッツィンガーが当選、ベネディクト16世として教皇になる。それから8年。カトリック教会の方針に不満を抱くアルゼンチンのベルゴリオ枢機卿(のちのフランシスコ教皇)は、ベネディクト教皇に辞任を申し入れるが、バチカンに呼び出されてしまう…
ローマ教皇ベネディクト16世と現教皇フランシスコの二人の対話とフランシスコの回想だけの映画で、そういうと恐ろしく地味な映画と思いきやこれがすごく面白い。
普段見ることができないバチカンの風景やコンクラーベの様子が美しい映像で見れて、宗教がメインの話なのに全く重苦しくなく、ポップな感覚を盛り込んでむしろ親しみやすいタッチで二人のやり取りが描かれていく。
枢機卿の説教に大勢の人々が耳を傾けたり、コンクラーベに集まった群衆の盛り上がりぶりなど日本ではちょっと想像できないが、欧米ではそれだけ宗教が生活に密着しているということだろうか。
アンソニー・ホプキンスジョナサン・プライスの名優二人の、宗教家としての威厳と軽妙さを兼ね備えた演技に見入ってしまう。アカデミー賞主演男優賞助演男優賞ノミネートも納得だ。
ベルゴリオの過去が語られる部分は若き日のベルゴリオをファン・ミヌヒンという俳優さんが好演。アルゼンチンの歴史って全然知らなかったんだけどこんなひどいことが結構最近あったと知って衝撃を受けた。アルゼンチンの歴史も調べてみたい。
それにしてもこんな素晴らしい映画がNETFLIXオリジナルだなんて。こんな映画作っちゃうNETFLIXってすごい。