佐世保市民管弦楽団 第74回定期演奏会

佐世保市には佐世保市管弦楽団というアマチュアオーケストラがあり、年2回定期演奏会を行っている。シベリウスの第1交響曲を取り上げるというので前回はじめて演奏会を聴きに行って、想定をはるかに超える素晴らしい演奏ぶりに感動したのだが、今回はブルックナーの第4交響曲という大曲かつ難曲に挑戦するということで、これはぜひ聴きに行かねばということで行ってきた。

今回は加藤豊氏の指揮で、ワーグナーの歌劇ローエングリンから「エルザの大聖堂への入場」、ブラームスの「大学祝典序曲」、そしてブルックナーの第4というプログラム。ブルックナー交響曲は中学生の頃からレコードやCDで聴いてきたが、地方都市住まいの私としては実演に触れる機会がこれまで一度もなく、今回初めて実演を聴くことになった。

まず前半の2曲。「エルザの大聖堂への入場」は「ローエングリン」第2幕で演奏される音楽。ローエングリンというと第1幕の前奏曲や第3幕の婚礼の合唱が有名なので知名度的にはちょっと地味な選曲だがワーグナーらしい美しい曲。ブラームス「大学祝典序曲」は正直やっつけ仕事っぽい作品であんまり芸術的にいい曲ではないと思うが、この曲の楽しい雰囲気は十分楽しめる演奏だったと思う。

さて休憩の後はブルックナーの第4。ブルックナーなんて、正直言ってアマチュアがやるような曲ではない。編成も大きいしなにより演奏そのものが難しい。佐世保市管弦楽団も今回は客演の奏者も加えての演奏だったらしいのだが、厳しい事を言わせてもらえば金管、特にこの曲で極めて重要な働きをしてソロも多いホルンの安定感の低さが目立ってしまった感はあるのだが、それが気になった以外は素晴らしい内容で、特に弦楽器(特にヴィオラ、チェロの低弦パート)は素晴らしかった。

加藤氏の指揮も早すぎず遅すぎず、至極まっとうなテンポ設定と、ブルックナーならではの弦楽器の響きの美しさと管・打楽器の迫力が混然となった魅力が際立つ見事な解釈だったと思う。1時間を超える大曲だが全く長さを感じなかった。

前回、ホールで飲み食いする者がいたり楽章間で拍手するなど観客のマナーに呆れたのだが、今回はそういうこともなく、しかも前回よりかなり観客も多かったように思う。

次回は7月、今度は最近クラシックファンの間で知名度が急上昇中のカリンニコフの第1交響曲を演奏するのだそうだ。なかなかのチャレンジャーぶりだ。ってその曲聴いたことないんだけど…